ダクトとは、給気や排気などを目的としてビル内や屋外に設置された空気の通り道のことです。厨房の換気扇と屋外の排気口を接続する、エアコンと室外機を空気的に接続するなどの用途で用いられます。
ダクトは、空調機器の風を建物内に流したり(空調ダクト)、建物内の空気の入れ替えを行う(換気ダクト)など、様々な用途に用いられます。また、設置場所に合わせて効率的にレイアウトするために、最適な部材が選択されます。
空調ダクトは、1か所(あるいは複数個所)の空調(冷暖房)機器からの風を建物内に流すために設置します。
冷暖房機器にダクトをつないでいきます。
換気ダクトは、建物内の空気の入れ替え(換気)のために設置します。
通常の建物の換気はもちろん、飲食店などの煙やにおいの排出にも使われます。用途は、家庭の換気扇と同じイメージです。
排煙ダクトは、火災のときに必要な設備です。
素早く煙を排出するため、ダクト内の圧力が高くなっており、高圧ダクトと呼ばれます。また、風速も早いため高速ダクトとも呼ばれることがあります。
消防法により、定期点検と報告が義務付けられています。
昔から多くの分野で使用されている、最も一般的な材料です。一般空調や排気・排煙ダクトに多く使われています。塩害などの腐食やサビに弱いため、外で使用する場合には塗装などの腐食防止処理が必要となります。
耐食性が高く、錆びにくい素材です。そのため塩害などの恐れがある屋外や、ダクトがむき出しになっている食品工場など、錆びる可能性がある場所に使用されます。
アルミニウムと亜鉛の合金メッキを使用した材料です。防腐・耐熱効果に優れており、またステンレス鋼板よりもコストが安いため、近年需要が伸びています。
亜鉛メッキ鋼板などに樹脂コーティングを施したタイプです。耐食性・耐酸性・耐アルカリ性・耐薬品性に優れているため、薬品工場や医療現場、プールなどに使用されます。
亜鉛を主に、アルミニウムと微量のマグネシウムおよびシリコンからなる高耐食性めっき鋼板です。従来のめっき材やアルミより耐食性に優れており、塩害のある海岸地域にも最適です。